2015-08-29
30ドルのIoTキット
Electric ImpのIoTキットが、30ドルで米Amazonで販売されています。
WiFi Environmental Sensor & LED kit
付属品は、下記の通りで、その他に必要なものは、PCとiOSデバイスまたは、Androidデバイスです。 iOS,Androidは、Electric Imp(imp001)のWiFi初期設定を行うのに必要です。
imp001の場合、付属する2つのモジュールは、テイル(Tails)と呼ばれ、1,2,5,7,8,9の7本のPINと5V,3.3V,GNDで接続されます。
Electric Imp Tails: Introduction
GPIO
GPIOピンに関しては、
April GPIO Options Quick Reference Chart
実際には、下記のように1-2にuartでシリアル通信を行い、8-9でI2Cの通信を行うような感じです。 imp001では、多数のデバイスは接続できません。なので、製品化する場合などは、imp002, imp003ということになるかと思います。
Pin | |
---|---|
1 | uart12 |
2 | uart12 |
5 | |
7 | |
8 | i2c89 |
9 | i2c89 |
開発ソフト
IDEとライブラリがクラウドで提供され、結果を表示するなどのウェブの窓口となるエージェントもクラウドで提供されるのが特徴です。 囲い込みされているような気がしますが、プライベートクラウドで動作させることも契約すればできるとはなっています。
付属品
- imp001: SDカード形状の本体
- April ブレイクアウトボード: GPIOを引き出し、USB等から電源を供給します
- RGB LED テイル: LED5つのカラーLEDを点滅
- ENV テイル: 温度、湿度、気圧の環境センサー
- 上記のキャッチ画像にはありませんが、USBケーブル(A-miniB)
手順
簡単です。10分くらいで完了すると思います。
imp Developer Kit Quick Start Guide
- 無料の開発者アカウントの作成。メールアドレス、パスワードのみ
- iOS, Androidストアから、BlinkUpアプリのダウンロード・インストール
- BlinkUpアプリで、WiFi設定。アクセスポイントのパスワードを入力
- USBから電源供給して、imp001のLEDを携帯の画面に当てて、BlinkUp
- IDEのウェブサイトを開き、ログイン
- New Modelで該当デバイスをモデル(プロジェクト)にアサイン
- Agentペインに、エージェントコード(Webに表示、外部クラウドにデータ送受信するようなコード)を記述
- Deviceペインに、デバイスにダウンロードするコードを記述
これだけです。
Agent, Deviceプログラムコードは、Squirrelという独自のものですが、単純なものなので学習は簡単かと思います。
まずは、LEDテイルを試すと良いでしょう。筆者はそのようにしました。
十分試し終えたら、ハードウェアのイベント発生で、twilioでSMS発信するようなコードをAgentに書くのも良いかも知れません。
注意点
ある程度の個数の製品化を考えている場合は、再デザイン化されたimp002が良いようです。
なお、この製品はFCC認証はとってありますが、技適(技術基準適合証明)が取得されていませんので、日本では使用できません。別パッケージのimp003,005はムラタアメリカが製造しているようですので、その認識はあると思うのですが、日本市場は今のところ考えていないのでしょう。
筆者は、米国在住なので問題なく使用できています。
バッテリーは、17Vまでパッドに接続できます。3.3Vにコンバートされます。バッテリーを使用するプロジェクトでは、9Vが使用されています。
まとめ
Deviceのコードだけではなく、Agentというウェブアプリケーションが初めから存在することから、ソフトウェアエンジニア向けとしては非常に良い製品だと思います。
サイズが小さいのも売りです。